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おしりの医学#035「肛門が腫れたらどうする?」

肛門の病気は基本的に見た目で判断することが困難です。しかし、肛門の外にできた腫れについては確認できます。肛門の腫れは基本的に痛みを伴う上、悪化しやすいので、早めに対処することが重要です。今回は肛門の腫れの種類や対処法などについて解説します。

肛門の腫れの種類

肛門の腫れには大きく分けて2種類存在します。共通しているのは痛みがあることと、突発的に発症することです。適切な治療を受けないと悪化する可能性があるので、発症したら早めに医師の診察を受けるのが良いでしょう。
まずは肛門が化膿しているケースです。身体の他の部分にできるおできを同じように、細菌が毛穴に侵入して感染症を引き起こします。
もう1つは血栓性の腫瘍ができている状態です。いわゆる外痔核の一種で、肛門付近の血管の血行が悪くなると血栓ができます。共に肛門付近で目立つので、肛門の中に押し込んでしまいがちですが、押し込むと悪化の原因になってしまうため厳禁です。

肛門の腫れの対処法

肛門の腫れに対して有効な治療法は冷やすことです。保冷剤などをタオルに巻き、患部に当てることで、痛みをある程度抑えられます。また、お尻を心臓よりも高くして寝るのも有効な手段です。就寝の際に腰に枕などを入れ、お尻を高くすることでも、炎症を抑えられます。

肛門の腫れに気づいたらまずは医師の診察を受けよう

先述したような対処法こそありますが、肛門の腫れは悪化しやすいです。また、肛門の腫れは一見すると原因が分からないため、一般人が適切な処置をすることは困難です。医師の診察を受ければ症状に合わせた治療を受けられます。肛門の腫れに気づいたら、なるべく早く医師の診察を受けることをおすすめします。

平田雅彦プロフィール(平田肛門科医院 院長)
1953年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室に入局し、一般外科を研修。
社会保険中央総合病院大腸肛門病センターに入り、大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
現在、平田肛門科医院の3代目院長。