Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜
おしりの医学#066「残便感に注意!」
排便をしても便が残った感覚が残ることがあります。原因は様々ですが、痔が原因のこともあるので注意が必要です。今回は残便感が残る仕組みや注意点についてお話ししていきます。
残便感の原因は痔!?
トイレで排便した後に残便感がある場合は痔の可能性があるので注意が必要です。残便感があって再度トイレに入った際に、ある程度の量の便が出るのであれば問題ありませんが、少量鹿でない、または全くでない場合は内核痔(いぼ痔)ができている可能性があります。
内核痔があると便の通り道を塞いでしまうため、排便がスムーズに行えなくなります。結果、排便のたびに残便感が残るようになり、再度トイレに行っても便が出ない状況が続くことになります。
残便感が残る仕組み
本来直腸下部の空間には便は一切存在しません。便は直腸の上部に貯まっており、直腸下部を通る際に体内のセンサーが働くことで、肛門を緩めるなどの排便準備が行われます。しかし、内痔核などが原因で直腸下部に便が残ってしまうと、常にセンサーが働き、便が出切っていない感覚に襲われることになるのです。
残便感が残るのはセンサーが正常に働いている証拠ともいえるのですが、残便感の原因が内痔核であった場合、残便感は痔の悪化の原因となり得ます。残便感があるからといっていきむ時間が長くなってしまうと、内痔核がさらに大きくなってしまう可能性があるのです。
内痔核が大きくなるとさらに便が残りやすくなってしまうため、残便感が残りやすくなります。結果、残便感を解消するためにいきむ時間がさらに増えるという悪循環が完成してしまいます。
内痔核が原因の残便感の改善方法
内痔核が原因で残便感が残る場合は、内痔核を小さくしていくことが改善に繋がります。内痔核は手術を行わなくても、生活習慣の改善で治療していくことが可能です、運動に加えて、食物繊維を積極的に摂ることで、いきまなくても便が出るような状態を保ちつつ、薬で治療していくのが良いでしょう。
内核痔が小さくなるまでは残便感が残りますが、無理にいきんでしまうと症状の悪化につながるので、残便感があっても無理にいきまず、自然に便が出るまで待ちましょう。
薬は座薬がおすすめです。座薬は直腸の奥まで届くので、より効率的な治療が可能です。ちなみに座薬を入れるとトイレに行きたくなることがありますが、これも直腸下部に異物があることによる現象になります。
内痔核が原因の残便感の改善方法
内痔核が原因で残便感が残る場合は、内痔核を小さくしていくことが改善に繋がります。内痔核は手術を行わなくても、生活習慣の改善で治療していくことが可能です、運動に加えて、食物繊維を積極的に摂ることで、いきまなくても便が出るような状態を保ちつつ、薬で治療していくのが良いでしょう。
内核痔が小さくなるまでは残便感が残りますが、無理にいきんでしまうと症状の悪化につながるので、残便感があっても無理にいきまず、自然に便が出るまで待ちましょう。
薬は座薬がおすすめです。座薬は直腸の奥まで届くので、より効率的な治療が可能です。ちなみに座薬を入れるとトイレに行きたくなることがありますが、これも直腸下部に異物があることによる現象になります。
平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 副院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在は平田肛門科医院の副院長。