おしりの医学

HOME | 痔の治療に関するコラム | おしりの医学 | おしりの医学#114「生理時の肛門科の受診について」

Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜

おしりの医学#114「生理時の肛門科の受診について」

今回もライブ配信第3回にいただいた質問についてお話しします。「診療日と生理月経が重なった場合、どうすればいいでしょうか?」という質問をいただきました。そこで今回は、生理中の肛門科の診察や、痔の診察時に避けた方が良いことについて解説します。

生理中でも肛門科の受診は問題ない

基本的に生理中でも問題なく肛門科の診察を受けられます。生理中に肛門科の診察を受ける場合、血が出ていることに対して恥ずかしさや心配を感じるかもしれませんが、医師としては通常の患者と同じように診察することを心がけています。
また、生理中の診察では診察台を汚してしまうことを心配する人もいますが、キッチンペーパーなどを使って汚れないような準備を行い、安心して受けられるように心がけています。痔の症状は診察が遅くなるほど悪化し、治療に時間がかかることが多いです。生理中だからといって受診を避けるのではなく、可能な限り早期に診察を受けることをおすすめします。

痔の診察時は軟膏や坐薬の使用は避ける

生理中の肛門科の受診に付随して、肛門科を受診する際の薬の利用についても解説します。基本的には、診察日には軟膏や坐薬を使用しないのがおすすめです。軟膏や坐薬が使用されていると肛門の中が見づらかったり、皮膚の状態を正確に把握することが難しくなります、
絶対に使用してはいけないというわけではありませんが、症状が重くて耐えられないなどの場合でない限り、診察を受ける際には、できるだけ薬を使用しないのがおすすめです。
診察当日に軟膏や坐薬を使用するかどうかについても、医師からの具体的なアドバイスがあります。診察日には軟膏や坐薬を使用しない方が良い場合があります。これは、軟膏や坐薬が皮膚の状態を変化させる可能性があるため、医師が正確な診察を行うためには、使用を控えることが望ましいからです。
しかし、絶対に使用してはいけないというわけではありません。特定の状況や症状によっては、使用が必要な場合もあります。医師に相談し、その日の状態に応じて適切に判断することが重要です。医師は患者の状況に応じた最適なアドバイスを提供してくれます。

平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 副院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在は平田肛門科医院の副院長。