Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜
おしりの医学#120「完治しても定期的に通院した方が良いですか?」
今回は皆さんのご質問にお答えする回です。本記事では、完治後の定期的な診察の必要性について解説します。
完治と通院の関係
出産の際の発症など、元々生活習慣が健康的である場合、症状が完全に回復したあと定期的な通院が不要とされることがありますが、こちらは全体の約1割~2割です。 座ることが多い生活習慣の方やストレスの影響を受けやすい方など、多くの方の場合は完全に回復したと感じても、定期的な診察によって再発の予防と早期発見が可能であり、生活習慣の改善や治療計画の調整に役立ちます。
診察の頻度と治療計画の調整
通常、完治後は3ヶ月~4ヶ月ごとに診察を受け、粘膜の状態やその他の症状を確認することをお勧めしております。 定期的な診察にて薬を減らしても悪化していなければ投薬なし、必要であれば再度調整を行うなど、患者さまに応じた対応を行っております。
痛みや不快感がでた際に受診される方もいらっしゃいますが、定期的に診察を受け、食生活の乱れや、自覚のない症状の有無を確認することにより、再発を予防することができます。
平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 副院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在は平田肛門科医院の副院長。