Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜
おしりの医学#123「痔瘻(じろう)の通院のペースはどれくらいですか?」
今回は皆さんのご質問にお答えする回です。本記事では、痔瘻の通院のペースや治療に関するポイントを解説します。
診断と初期対応
お尻が腫れている場合、肛門周囲膿瘍となります。
その場で局部麻酔を行い、切開して膿を排出します。その後、抗生剤を服用していただく流れとなります。
通院と治療のスケジュール
膿を排出してから1週間~3週間後以内に再診していただき経過を観察します。その後1ヵ月以内に再度受診していただき、瘻管の有無を確認します。
瘻管がある場合は手術が必要となります。可能な限り早い段階での手術が望ましいですが、半年以内に手術を受けることをお勧めしております。放置すると瘻管の複雑化や慢性的な膿の分泌が懸念され、衛生的によくないため注意が必要です。
瘻管ができていない場合は保存的に見ていく可能性がありますので、100%手術ということではありません。
平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 副院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在は平田肛門科医院の副院長。
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