Dr.Hipsが語る〜痔を知り、楽に治す方法〜
おしりの医学#132「【痔瘻の手術相談③】手術後の出血について」
痔瘻に関する手術や術前・術後の質問にお答えする形です。今回は手術後の出血についてお話します。
手術後の浸出液
痔瘻の手術では、一次口(膿が流れ出る場所)を閉じ、その後、膿が排出されやすいようにドレナージという排水溝のようなものが設置されます。このため、術後しばらくの間は浸出液がガーゼに付着することがありますが、これは通常の治癒過程の一部です。
術後1週間の腫れとその影響
痔瘻の手術後一週間目くらいはむくみや腫れが生じ、便通に影響を与えることがあります。また、腫れが原因で軽い出血が見られることもありますが、過度に不安にならないようにしましょう。
術後1ヶ月を過ぎた後の出血
術後外来で定期的に診察を受け、術後一ヶ月を過ぎても出血や浸出液が続く場合は症状について主治医に相談することが重要です。
平田悠悟プロフィール(平田肛門科医院 院長)
1982年 東京都生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業。東京大学大腸肛門外科入局後、東京山手メディカルセンター大腸肛門病センターに出向し、
大腸肛門病の専門医としての豊富な臨床経験を積む。
2020年 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻医学博士課程修了。
現在、平田肛門科医院の4代目院長。