痔を切らずに治したケース紹介
ケース③ 座り作業・便秘
肛門狭窄・Cさん・女性・38歳・会社員
便秘で、かたい便の排便後に激しい痛みが!
毎日、パソコンの前ですわり仕事の経理課のCさん。お通じは週に2~3回で、ときどき市販の下剤も使用していました。便がかたいときに、ときどき痛みや出血がありましたが、1日で治るので放置していました。
友達と旅行し、3日間排便がありませんでした。3日ぶりの便は太くかたく、思い切りいきんで出しましたが、肛門に激しい痛みを感じました。4~5日たっても排便時の痛みと出血があるため、肛門科を受診すると、肛門狭窄と裂肛と診断され、肛門を拡張する手術が必要といわれました。手術は、肛門を締める筋肉である括約筋を切る手術だと説明され、こわくなり当病院を受診しました。
診察をすると、たしかに肛門括約筋が緊張し、肛門が狭いのが分かりました。しかし、肛門そのものが線維化などで狭いのではなく、痛みからの緊張で括約筋が締められている状態で、裂肛や肛門のびらんが治れば、括約筋は弛緩して、肛門が広がる可能性があると思われました。